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最新の終活展に現代版「鳥葬」登場か?

目次

「第8回エンディング産業展」へ

日本最大規模の終活産業の専門展示会「第8回エンディング産業展」が8月31日から3日間、東京ビッグサイト南展示棟で開催されました。今年も新型コロナ第7波の影響を受けながらも250社以上(同時開催含む)が出展し、3日間で約1万3,000人の来場がありました。お墓に関してはここ数年、一般的な「石」をメインにしたものが減っており、樹木葬や海洋散骨、手元供養、自宅墓などの出展が目立っています。似たような商品でも、デザインを少し変えたり、新たなサービスを追加するなど、マイナーチェンジすることはあっても、従来の常識や価値観を覆すようなものはさすがに出尽くしたと思っていましたが、富山の食品業者が「つるかめ散骨葬」(商標登録済み)なる聞き慣れない供養法を提案していました(写真上=イメージ写真)。

粉骨を動物のエサとする「つるかめ散骨」とは

話を聞くと、「つるかめ散骨」とは、遺骨の一部を仏像内に納めてお寺で供養してもらいますが、それと併行して、粉骨入りの食品を野生動物に与え、その動物が移動したり繁殖を繰り返すことを一種の散骨(供養)と見做すという斬新なものでした。これは遺体を野外に放置して犬猫鳥などに食させる「風葬(野葬)」、または「鳥葬」に近い葬送法で(京都・東山の鳥辺野は、平安時代の三大葬送〔風葬〕地の一つで、かつて鳥葬が行なわれていた)、これは粉骨を動物のエサとして与えることで、骨や歯に含まれるカルシウム分の20~40%を形成することになり、繁殖行動を繰り返すことでその連鎖が永遠に受け継がれていくという考えがベースになっています。命(細胞、DNA)の連鎖を遺骨に託した、いわば現代版「鳥葬」と言えるでしょう。

火葬骨からDNAは抽出できない

なお、火葬した遺骨から故人を特定するDNAを抽出することは極めて困難とされます。DNAは熱に弱く、炉内の温度(旧式のもので800℃~最新式で1,200℃くらい)で破壊されてしまうからです(つまり、火葬骨を動物に食べさせても故人のDNAを後世に残せない)。発案者がそこまで考えているのか、またこの葬送法に共感し支持する人たちがどれだけいるのか分かりませんが、新たな発想(古い葬送法のリメイク?)ということで紹介させていただきました(ちなみにインドのゾロアスター教徒やチベット仏教では、今でも鳥葬が行なわれている)。どのようなお墓を選ぶにしても、その本質だけは見失わないようにしたいものです。