メニュー

日本最大級のお墓総合ポータルサイト「みんなのお墓」

資料請求やご質問は
お電話でもOK

0120-12-1440

無料相談 / 9時〜17時
(土日祝・年末年始を除く)

日本の民俗芸能「風流踊」が無形文化遺産へ

目次

24都府県の国の重要無形民俗文化財41件が対象

盆踊りや念仏踊りなど古くより日本各地で伝承されてきた「風流踊(ふりゅうおどり)」が、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録される見通しとなりました。2017年6月1日付けの本コラムで、日本の仏教行事「お盆(盂蘭盆会)」の起源について説明しましたが、今回登録されるのは西馬音内(にしもない)の盆踊(秋田)=写真上や新島の大踊(東京)、郡上踊(岐阜)、京都の六斎念仏(京都)、平戸のジャンガラ(長崎)など24都府県に伝わる国の重要無形民俗文化財41件がその対象となっており、今月11月28日よりモロッコで開催されている政府間委員会で正式決定する予定です。

華やかで人目をひく「風流」の精神

風流踊は、華やかで人目をひくという風流の精神を表し、集団で華やかな衣装を身にまとい、歌や笛、太鼓などで賑やかに踊る民俗芸能のことで、疫神祭や念仏、田楽(平安中期に成立した伝統芸能)などに起源をもつと考えられています。また雨乞踊や虫送り、太鼓踊、仏舞(ほとけのまい、福井市の龍華院糸崎寺に伝承されている舞楽の一種)、花笠踊、三匹獅子舞、太鼓打芸など数多くの民俗行事を生み出す源流となりました。

海外では“意外なもの”が無形文化遺産に

ユネスコの無形文化遺産は、歌や舞踏、祭り、儀式、伝統工芸技術など形がないものが対象で、2006年の開始以来、全世界で530件が登録されています。海外ではスペインのフラメンコやジャマイカのレゲエ音楽、あるいはインドのヨーガ、スイスとフランスの機械式時計製造の職人技などがあり、また日本では歌舞伎やアイヌ古式舞踏、組踊、和食、和紙など、これまでに22件が登録されています。今年3月には、日本酒や焼酎、泡盛といった「伝統的酒造り」が次の候補として日本からユネスコに提案されています。

今回登録の対象となった風流踊は、町内会の盆踊と違って誰もが気軽に参加できるものではありませんが、国の提案概要には「災害の多い日本では、被災地域の復興の精神的な基盤ともなる」とあり、地域社会との絆を深めるという役割に関しては町内会の盆踊とて同じことです。来夏、地元または帰省先で盆踊に参加する機会があれば、ご先祖様もさぞかし喜んでくれることでしょう。