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世界遺産「神宿る島」に学ぶ信仰形態とは

目次

古代祭祀を起源として宗像三女神の信仰へ

「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は、日本で21番目(2017年7月)に登録された世界遺産です。沖ノ島は、福岡県宗像市の洋上(玄界灘)に浮かぶ周囲約4㎞の小さな島で、ここでは4世紀後半から約500年、航海安全に関わる古代祭祀が執り行なわれていました。その後、この古代祭祀遺跡を起源とする宗像大社の3つの宮=沖津宮(沖ノ島)・中津宮(大島)・辺津宮(九州本土)が成立し、宗像三女神を祀る信仰の場として今日に継承されています。

「神宿る島」沖ノ島にまつわる禁忌(タブー)とは

沖ノ島への上陸は現在、日々祭祀を行なう神職は例外として、通常は認められていません。一般人は、お祭り等で宗像大社から許可を得た時のみ上陸できます。また50年以上前、地元の漁師が漁で寝泊まりしていた時期もありましたが、沖ノ島で「見たり聞いたりしたものは一切口外してはならないない」「一木一草一石たりとも持ち出してはならない」という禁忌があり、それは今も守られています(たとえ神職であっても、上陸前に全裸で海に浸かり、心身を清める禊を行なう決まりになっている)。大島北部にある沖津宮遥拝所(構成資産の一つ)=写真上は、その神聖な沖ノ島を遠方から拝むための施設です。江戸時代には、九州本土にも中津宮や沖津宮を拝む遥拝所があり、また大島南岸にも辺津宮を拝む遥拝所があったそうです(3つの宮は、遥拝によっても相互に結ばれていた)。

故郷に眠るご先祖様を全て改葬する必要があるのか

近年、「墓参や管理が(経済的にも)大変」等の理由で、遠方にある実家のお墓を自宅近くに改葬するケースが増えていますが、その土地で生まれ育ったご先祖様にしてみれば、必ずしも心休まる環境とは言えません。もし歴史ある代々墓であれば、古いご先祖様は(経済的に可能であれば)そのまま残すか、故郷の永代供養墓などに改葬し、比較的ご縁の薄いご先祖様(たとえば両親や祖父母など)だけ新しい墓地に改葬することも選択肢の一つとなります。その新しい墓地は、ある意味、実家のお墓を遠方から拝む遥拝施設と考えることもできるでしょう。

毎年10月1日(宗像大社・秋季大祭の初日)は、宗像三女神が年に一度、辺津宮に揃う「みあれ祭」の日で、宗像七浦から集まった漁船数百隻が大島から本土へ向かう海上神幸が見どころです。古代から続く信仰に触れるチャンスとなるでしょう。