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2022.08.09

渋谷の神棚・神具専門店「神棚の里」へ

目次

渋谷ヒカリエに3年前オープンした神棚・神具専門店

神棚は仏壇店の片隅にあるほか、最近はホームセンターやネットでも販売されています。ある調査によると、神棚の所有率は1999年に49%でしたが、3年前に35.6%(東京23区内で20.8%)まで落ち込んでいます。そうしたなか、渋谷駅に直結する商業施設ヒカリエに神棚・神具の専門店があると聞いて訪ねました。㈲静岡木工(本社=静岡県吉田町)が3年前、同施設5階にオープンした「神棚の里 渋谷ヒカリエ店」です(写真上)。そこには「モダン神棚」「デザイナーズ神棚」などと呼ばれる、洋風空間にマッチしたオシャレな神棚・神具、鳥居、狛犬、御朱印帳などが並んでいました(本格的な神棚も一部ある)。来店客は35~45歳の女性客が多いそうです。

『古事記』に見られる神棚の起源

若い女性店員さんの話によると、神棚の起源は、日本最古の書物『古事記』に見られるそうです。亡き妻・伊邪那美命(いざなみのみこと)の住む黄泉(よみ)の国から帰ってきた伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が身の穢(けが)れを祓(はら)う禊(みそぎ)をする中で三貴子(さんきし)天照大御神(あまてらすおおみのかみ)と月読命(つくよみのみこと)、須佐之男命(すさのおのみこと)が誕生しますが、その天照大御神に「御倉板挙之神(みくらたなのかみ)」という御頸珠(みくびたま(首飾りの珠))を授けて高天原の統治を命じた話があり、その御頸珠を棚の上に置いて崇めたことが神棚の始まりとされます。神棚には三社宮(正面に神宮大麻、右に氏神神社、左に崇敬神社のお神札(ふだ)を祀る)と一社宮(前出の神様を手前から順に重ねて祀る)があること、明るい部屋の天井近く(目線より上)に南向きまたは東向きに設けること、三宝(三方)の台座に水・米・塩をお供えし、1日、15日、お祭りの時にお酒や初物(海・山の幸)をお供えすること、榊にも特殊な保護液で長持ちさせたプリザーブド処理したものがあることなど、いろいろと教えていただきました。

お墓も仏壇も神棚も、行為の本質は変わらない

同社は元々、神棚と家具を生産していましたが、神棚のネット販売が軌道に乗り事業を一本化させると、売上げは約7倍に増えたそうです。渋谷には道玄坂上に寛政年間創業の老舗仏壇店・弥勒堂がありますが、墓石販売を代々生業とする老舗石材店というのは聞いたことがありません。お墓の形態も多様化が進み様変わりしていますが、相手が神様か仏様かご先祖様か違うだけで「祈る」「感謝する」という尊い行為であることに変わりはありません。若い年代(特に女性)から支持が得られる、そんな石材店が渋谷に誕生する日は来るのでしょうか。