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「墓」をテーマに読み解く漢字文化あれこれ

目次

四大文明の流れを受け継ぐ「漢字」文化

日本は漢字文化圏ですが、そもそも漢字は中国の黄河文明を発祥とする表記文字で、四大文明(メソポタミア、エジプト、インダス、中国の4文明)で使われた古代文字のうち、唯一現用される文字体系とされます。考古学的に現存最古の漢字は、中国最古「殷」王朝の時代に、卜(占いの一種)の結果を甲骨などに刻むために使われた象形文字「甲骨文字(亀甲獣骨文)」だと言われています(沖縄の伝統的なお墓「亀甲墓」と関係はあるのか?=写真上は那覇市の伊是名殿内の亀甲墓)。現代では中国語と日本語などが存在し(朝鮮語〔韓国語〕も含まれるが、今はほとんど使用されていない)、約50億人が使用するラテン文字に次いで世界で2番目に多い約15億人によって使用されています。

身分や埋葬方法によって異なる漢字表記

「墓」という漢字は、今から3,000年以上前に中国で誕生しており、その構成は「土」と「莫」に分かれます。莫は「覆い隠す」という意味で、本来の墓の意味は死者を土で覆い隠す埋葬地となります。中国の古典を見ると、同じ墓でも身分や埋葬方法によって漢字が異なり、小さく盛り土した「塚」、高く盛り土した「冢」、土饅頭型の「丘」、広くて高さがある「墳」、かがり火を焚く大きなお墓「塋」などがあり、皇帝(天子)のお墓は「山」「陵」「山陵」と呼ばれました。日本でも天皇・皇后・皇太后・太皇太后の墳墓を「陵」(「みささぎ」とも読む)と呼んでおり、他にも日本独自(主に神道で)のお墓の呼び方として「奥津城」「奥都城」「奥城」といった漢字も使われています(文献での初見は『万葉集』〔三・挽歌〕とされる)。

「楽」の漢字に見る神様との関わり

なお仏教では仏や菩薩が住む清浄な国土を「浄土」と呼び、阿弥陀如来のいる西方極楽浄土(安楽浄土)、薬師如来のいる東方浄瑠璃浄土など様々な浄土があるとされます。また極楽の「楽」(旧字体は「樂」)という漢字は元来、鈴(白)と糸飾り(幺)が付いた祈祷用の祭祀道具のことで、にぎやかな音で神様を楽しませることが語源とされ、そこから「音楽」や「楽しい」という意味に発展したそうです。石のお墓に漢字を使うことは、日本人としてのアイデンティティ(自己同一性)を守り、それを後世に伝える意味合いもあるのです。