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寒冷地や豪雪地帯の基礎工事について

目次

 基礎の根入れの深さは建築基準法に基づいて

地盤が凍結により膨張すると、上にある構造物が傾いたり傷む原因となるため、冬の寒さが厳しい寒冷地や(特別)豪雪地帯では、その気候風土に合わせた設計や基礎工事が必要となります。地盤が凍る深さのことを土木用語で「凍結深度」と言いますが、建築基準法では「基礎の根入れの深さ(GLから基礎の底部まで)を凍結深度よりも深いものとする」と規定しています。凍結深度は地域ごとに異なり、北海道で50~120㎝(札幌60㎝、函館50~70㎝、旭川80㎝など)、青森県で概ね55㎝以上(八戸60㎝以上)、長野県は長野市で45㎝以上(標高が概ね800m超の地点では60㎝以上)、松本市で40.5~70㎝(参考値)。ちなみに国土交通省東北地方整備局営繕部がまとめた資料によると、東北各地の凍結深度(参考値)は、青森市43㎝(東北最大値の酸ケ湯で114㎝)、盛岡市50㎝、秋田市35㎝、山形市31㎝、仙台市15㎝、福島市12㎝、郡山市16㎝、いわき市0㎝となっています。

一般的な根切りの深さは「凍結深度+30㎝」

寒冷地でも凍結深度の指定がない自治体が多いのですが、地元の気候や地形、地盤(地質)の状況に詳しい老舗石材店では、地区ごとの凍結深度がどれくらいで、どのような凍害対策が必要かを経験的に知っています。地域によって墓地の大きさや構造などの違いもあり、一概には言えませんが、基礎の根入れの深さは「凍結深度より30㎝深く根切する」というのが一般的なようです(凍結の心配がない場所では、べた基礎で12㎝以上、布基礎で24㎝以上と建築基準法で決められている)。基礎工事の良し悪しは耐震性とも深く関わる重要ポイントなので、心配な方は石材店に聞いてみるとよいでしょう。

豪雪地帯では建立後の冬支度も

お墓を建てた後の冬支度としては、北海道や北東北、北陸などでは、お墓を積雪や寒さから守る防水用の専用シートを冬季の間だけ被せる風習なども見られます。昨年11月下旬に訪ねた新潟県十日町市(特別豪雪地帯)の寺院では、角巻き(女性が頭から被る防寒具)のような顔の部分だけ出すシートを境内の観音様にも懸けていました(写真上、智泉寺)。優しい心遣いが感じられる日本ならではの風物詩に、思わず心がほっこりしました。