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「大英博物館ミイラ展」が解き明かす古代エジプト人の生活

目次

ミイラをCTスキャン撮影し3次元画像を作成

東京・上野の国立科学博物館で特別展「大英博物館ミイラ展 古代エジプト6つの物語」(公式サイト=https://daiei-miira.exhibit.jp/)が開催されています。世界最大級の古代エジプトコレクションを誇り、ミイラ研究を牽引してきた同博物館から選ばれた6体のミイラと約250点の貴重な遺物が公開されています。王家の所領を管理する役人や代々続く名家の神官、高貴な人物の妻とされる中年女性、幼い子供など、各ミイラの年齢や性別、社会的立場などは様々で、包帯を巻いた状態でミイラ1体につき約7,000枚ものCTスキャンを撮影し、その画像から作成された高精度の3次元画像で生前の健康状態や暮らしぶりが解き明かされるというのが最大の見所となっています。子供のミイラは、CT画像によると、脳や心臓が(損傷を最小限に止めるべく)慎重に取り除かれ、体を補強するかのように包帯が何重にも巻かれ、その両側面には頭部を守るように翼を広げる女神の装飾が施されていたということです。精緻かつ丁寧に、美しく作られた棺や遺物などが展示されていますが、死者の復活を信じて、それだけの時間と労力を費やしていたことに改めて驚かされます。

 

遺跡のカタコンベを実寸大の部分模型で再現

当時(約2,000~3,000年前)の人々は「来世での復活」を信じ、ミイラには死後の復活を確実にする護符を置くことが習わしでしたが、CT性能の向上により、その護符の形や素材も明らかになりました。石製または焼成によるヘビやハゲワシ、ヒヒなどがあり、今回は画像を元に3Dプリンターで作成したレプリカも展示されています。また、日本の調査隊が2019年に発見し、今なお調査が続くサッカラ遺跡のカタコンベ(地下集団墓地)を実寸大の部分模型で再現するなど、日本独自の展示も行なわれています。

 

仏教の輪廻転生に通じる死生観も

ミイラと一緒に埋葬される「死者の書」は、死者の霊魂が肉体を離れてから死後の楽園アアルに入るまでの過程を書いた葬祭文書ですが、そこには仏教の輪廻転生に通じる死生観も見受けられます。本展の会期は来年1月12日㈬まで(月曜と年末年始を除く)。観覧はオンラインによる日時指定予約が必要となりますので、早めに予約されたほうがいいでしょう。