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民俗学者が訴える「死者のための民主主義」

目次

草の根からの民主主義

歴代最長の通算首相在職日数を記録した安倍内閣からバトンを引き継いだ菅内閣は、次期総裁選への出馬を断念したことで、「国民のために働く内閣」は、図らずも国民の支持を得られないまま短命で終わることになりました。思えば4年前の衆議院議員総選挙は自公両党の大勝でしたが、当時の選挙で野党第一党となった立憲民主党の枝野幸男代表は「上からの民主主義ではなく、(国民の声に幅広く寄り添った)草の根からの民主主義であるべき」と訴えていました。

 

民俗学者・畑中章宏氏が注目する二人の視点

作家で民俗学者の畑中章宏氏は、この「草の根」を別の視点で捉えた二人の意見に注目し、「死者のための民主主義」という興味深い思想を紹介しています。一人はイギリスの作家で詩人や随筆家としても活躍したギルバート・キース・チェスタトン(1874~1936)で、彼の著書『正統とは何か』の一節を引用し「今の人間が投票権を独占することは、たまたま今生きて動いているというだけで、生者の傲慢な寡頭政治以外のなにものでもない」「いかなる人間といえども死の偶然によって権利を奪われてはならない」と代弁しています。
もう一人は「日本人とは何か」を突き詰めて研究し、「日本民俗学の祖」と呼ばれた柳田國男(1875~1962)で、その著書から「国家は、現在生活する国民のみを以て構成すとはいいがたし。死し去りたる我々の祖先も国民なり。その希望も容れざるべからず。また国家は永遠のものなれば、将来生まれ出ずべき、我々の子孫も国民なり。その意見も保護せざるべからず」という意見を引用し、先のチェスタトンの主張を補強しています。畑中氏は、柳田が太平洋戦争の最中に書いた『先祖の話』を例に挙げて、「柳田が死者を社会の重要な構成員だと考えていたことは疑いえない」とも述べています。

 

お墓参りをしてから投票会場へ

次回衆院選挙は(衆議院議員の任期満了日=10月21日を過ぎた)11月上旬~中旬頃に開催される見通しですが、間もなく秋彼岸シーズンです。お墓参りに行かれる方は、我々のご先祖様、そして未来の子供たちの希望や意見なども墓前でじっくり考えた上で、最良の一票を投じるようにしたいものです。